Carpets
品質は色あせない。カスタールのフィロソフィー。
量産品があふれ製造方法が標準化されてゆく中で、手仕事は希少なものになりました。しかし手仕事こそがカスタールを象徴するものです。125年間にわたり私たちが守り続けてきたのは、熟考する時間と大局に立った視点です。「完成度の高い世界でたったひとつのラグを生み出す」という、ものづくりに対する情熱のもとに私たちはひとつに結ばれています。
すべての始まりは1889年に
電気が初めて世界に紹介され、日本では明治憲法が発布された頃、起業家でデザイナーのルドビン・アンダーソンは北欧・スウェーデン西部のシンナという小さな町でカスタール社を創業しました。カスタールの工場は当時のスウェーデンで最初に工業化されたラグ工場で、最初の数年はラグとカーテンを製造し、「美しく丈夫で、その上を歩くと楽しくなる」と、その評判は瞬く間に広がりました。ラグの品質の高さとクリエイティブな工場の環境は、間もなくイングリッド・デッサウ、ヴィオラ・グロステン、アストリッド・サンペ達、第一線で活躍するデザイナー達を魅了しました。
伝統を刷新する
さまざまなチャレンジと伝統を刷新する衝動が私たちを前進させます。デザインは非常に重要で、私たちはいつも現代的であること、既知と未知を組み合わせることを心がけています。カスタールではこれを実現するために独自のデザインチームを持ち、世界をリードするデザイナーや建築家とコラボレーションしています。一貫して変わらないのは品質に対する配慮です。それはいつの時代も変わりません。
ウールの自然な特徴
ウールは年間を通じて羊たちが育んでくれる、自然で再利用可能な繊維です。適切な環境の下では、ウールはすべてリサイクル可能で、ラグがその役割を終えるとウールは土に還り堆肥となります。カスタールは主にヨーロッパ・ニュージーランド原産のウールを使用しています。ニュージーランド産のウールは特有の白さがあり、ファッショナブルで淡い洗練された色調を生み出すのに最適です。また染料を適度に吸収する特性も持っています。カスタールが使用しているウール糸は比較的太く、ざらざらした繊維でできており、ラグを摩耗に強く丈夫なものにしてくれます。ウールは天然の脂肪分でコーティングされており、埃を寄せつけません。これらの特性から、カスタールのラグは長年その上を歩いたり、遊んだり、住まうことができます。ウールは他の繊維のように燃え上がらないので、特別な防火基準が必要とされる場所にも最適で、防炎薬剤処理をする必要がありません。ウールのもう一つの利点は、埃や土を閉じ込めてしまうためアレルギーの原因となるリスクが低いことです。
最高級の自然素材
リネン(亜麻)は天然の繊維で、カスタールでは最高品質のヨーロピアン・リネンのみを使用しています。サプライヤーはマスターズ・オブ・リネンの会員で、それは自然な方法で環境に配慮して収穫されたノルマンディー産のリネンのみを仕入れていることを表します。とりわけ、フラックス(リネンの原料となる植物)から繊維を取り出すために畑でさらされ、化学物質を使用する代わりに太陽と雨がその役割を果たしています。
これはリネンが育つ土壌にとってより良い方法であり、環境にとっても良いことです。このようにリネンは、例えば綿や合成繊維よりも環境への負荷が小さく済みます。カスタールが使用しているリネン糸は長い繊維でできており、その光沢は染色すると類まれな輝きと艶を与えます。リネンのみでも、ウールとブレンドして使用された場合でも、リネンはエレガンスと品質の高さを印象付けます。またリネンには静電気防止効果があり、非アレルギー性です。